北海道の山旅-2 日本二百名山・夕張岳
冷水コースを往復:駐車場→馬の背コース分岐→冷水の沢→馬の背コース合流→望岳台→憩沢→山頂
          日程:2019年8月7日(水)  (掲載日:2019年11月25日)


朝日に夕張岳のシルエット

馬の背コースとの分岐

コース距離表示

子供が作ったプレート

冷水の沢

望岳台

前岳を見上げる※

ガマ岩※

蛇紋岩崩壊地

チョロチョロと

1400m湿原※

湿原の木道を行く※

ユキバヒゴタイ

夕張岳山頂直下の神社※

来し方を振り返る※

 *写真はクリックすると大きくなります。 ※付きは拡大写真をclickで更に拡大する。 夕張岳登山コース(地理院地図)


暑寒別岳の次の夕張岳からは一人旅だ。登り口に近いホテルに泊まって早朝出発すると、シューパロ湖に沿った道で、夕張山地の上に朝陽が昇る。思わず車を止めて写真を撮る。ダム湖を白金橋で渡って林道を進み、未舗装を9kmほどで登山口に着く。昨年の地震、今年の台風などにより北海道の林道はズタズタである。日高をはじめアプローチができなくなっている山もあると聞く。幸い夕張岳は大丈夫だった。

駐車場には車がなく、単独でもあるのでクマ除けに鈴を3個付ける。すぐに夕張ヒュッテ方面(=馬ノ背コース) との分岐点となり、右の冷水コースに入る。ジャラジャラ音を立て、樹林帯の静けさを打ち破りながら行く。心細いが緊張感もあり、自ずと速足になるのか、急登も思いのほか早く登って水場に着く。少し登れば馬の背コースと合流し、その後はロープもあるような斜面も出てくるが、滝ノ沢岳の見える望岳台に着けば一服だ。これから前岳を巻き気味に進むが、笹が覆いかぶさるところもある。憩沢に出てしばらくで前岳湿原。ガマ岩が近づき左を通るとひょうたん池。続いて蛇紋岩崩壊地に出る。気持ちの良い湿原の中の木道を行くと
1400m湿原と言われるところで、振り返れば 前岳、ガマ岩などが造り出す不思議な地形が目に入る。吹き通しにはユキバヒゴタイなどの固有種が咲く。その先で金山からのルートを合わせるとジグザグの登りとなって頂上直下の窪地に神社があった。

その少し上が頂上で二人が登って来ていた。一人は地元の方で、先週も来たがガスで、下ろうとしたらそこにクマ がいて、と言って指さすのは至近距離だ。じっと睨んだらすごすごと逃げて行ったというが、そんな目には遭いたくない。また一人登ってきて二人は下って行った。先行者がいると思うとなぜか安心する。下っていくとまだまだ登ってくる方が数名あり、まったく恐怖心は消え失せる。冷水コースを戻り、水を土産に汲んで樹林帯に入ると、こども達が作った自然保護のプレートを見る余裕さえ出てくるほどである。無事帰着できて素直に喜ぶ。
翌日から天気が悪くなり、以前に怪我で敗退した芦別岳(今回の北海道3座目)に登れるか心配になったが、ガスの中(瞬間晴れた芦別岳山頂からの展望)を何とか登って、充実した山旅を終えた。 (記 荒井正人)
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