|
*写真はクリックすると拡大します。
*地図:猿投山(出典:国土地理院サイト)
山仲間と名古屋で合流し、猿投神社駐車場に着いたのは10時少し前。すでに来て待っていた大坪重遠氏などの案内で社殿を見て回る。『シニア百山』(松井敏夫氏)には、「猿投神社は大碓命を主祭神とし、猿投山の西宮にその陵墓(宮内庁管理)がある。大碓命は景行天皇の皇子で、双子の弟は小碓命(日本武尊)である。」とある。本殿の前に立派な建物があり神楽殿かと思ったが、社務所で聞いたところでは拝殿とのことだった。なるほど正面に回ると本殿が拝めるようになっていた。
ふたたび車に乗り、林道を詰めて東宮の鳥居まで登った。これで1時間以上の短縮になった。シニアだから許してもらおう。
鳥居を潜り石段を登ると、猿投神社奥宮の東の宮だった。参拝を済ませると「大坪新道」を登って最高点(632m)を踏みに行く。この日一番の急登で滑らないように慎重に登った。最高点は展望が得られないのですぐ折り返した。東の宮から鉄製の桟道を渡り、広葉常緑樹林を行く。蛙岩があった。だれかが悪戯して眼を描いていた。この山は全山花崗岩でできているそうで、こういう岩も残されているようだ。
基部が少し露出した一等三角点標石のある猿投山山頂に着いたのは11時37分。鳥居から1時間5分で登ったことになる。ここは最高点より3m低い629mである。瀬戸市内が眺められた。風が冷たいので少し戻り、風のない休憩所で昼食をとることにする。
ふたたび東の宮に戻り、西の宮を目指す。アップダウンやトラバースをこなして大碓命の陵墓に着いた。大坪氏によればかなり怪しいようで、他の陵墓に比べ簡素で宮内庁も信用していないようだった。石段を下ると西の宮。風格を漂わせている。伊勢湾が望めた。
林道に下り立ち、駐車地点まで登り返した。鳥居に着いたのは13時24分、ほぼ3時間かかった。600mそこそこの標高の山だが侮れない。近くにある展望台からは、右に伊勢湾、正面に三河湾が広がり、伊良湖岬もうっすらと望むことができた。手前にはトヨタ本社工場があり、傘下の部品工場群が広がっていた。
(記 山本 進吾)
|