山旅の記録
(シニア百087)

    大座礼山  −ブナの巨木に出会う山 
    日程:2009年12月14日 
      (掲載日:2025年10
月20日)


大座礼山への登山口

薄暗い森を進む

ブナの巨樹に出会った

山頂までもう一息

大座礼山の山頂

 *写真はクリックすると拡大します。 


 川之江の宿から大座礼山登山口を目指す。走るうちに雨は小止みになり、登るときにはほぼ止んでいた。
 駐車場を出発したのは6時43分。すぐ先で沢を渡渉する。九十九折りの道を急登するが、同行の山仲間がヒルを見つけた。私は大のヒル嫌いで、熊よりも蛇よりも何よりも苦手である。腕や足にヒルが纏わり付いていないか絶えず確認しながら歩いた。
 丸太を2本渡した木橋で小沢を渡ったあと、大北川源流を渡渉する。大北川は早明浦ダムに流れ込み、吉野川を通じて香川用水に繋がっている。いわば香川県民の命の水の源といっていい。ブナの巨木が現われた。樹林がブナからスギに変わると、ほどなく「山頂まで750m」標識が現われた。虫が多く煩い。私はネットを持参しなかったので腕を振り虫を追いながら歩いた。鬱陶しいことこの上ない。
 
 井野川越からリョウブやスズタケの斜面を登ると、ブナの巨木が現われた。大座礼山の最大の売り物、ブナの巨樹群である。大人が3〜4人手を繋がないと巻けないほどの巨木は、枝を14〜15本ほども横や上に奔放に伸ばして圧倒的迫力だ。まるで阿修羅か千手観音のようだと思った。中には巨大な枝が折れているものもある。もったいないが自然の摂理、止むを得まい。トラロープで保護されているが、ロープのない巨木もあった。
 ブナの森を楽しみながら歩き一寸した急登をこなすと、大座礼山山頂だった。樹林が育ち展望があまり期待できない山だが、今日もまたガスに覆われ何も見えない。帰りの接続電車の時間制限があるので早々に山頂を辞した。
                               

                                          (記 山本 進吾)